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10年前の2014年から、2024年今年の6月までの金相場をグラフにしてみました。
金相場が大きく動くときは、社会情勢が必ずと言っていいほど影響します。
金は世界経済と社会情勢を映す鏡と言っても差し支えないでしょう。
過去10年間の金相場を振り返ると、そこには目覚ましい上昇と、それを支えた様々な要因が浮かび上がってきます。
2014年、金価格は1オンスあたり1,300ドルを超え、6年ぶりの高値を更新しました。
背景には、欧州債務危機やウクライナ情勢の悪化など、世界経済の不透明感が高まったことが挙げられます。
金は古くから「安全資産」として重宝されてきました。
経済や政治の不安定時には、投資家が金に資金を逃避させる傾向があり、これが金価格を押し上げたのです。
2015年には、中国経済の減速懸念が世界経済に波及し、金価格は再び上昇しました。
中国は世界最大の金需要国であり、その経済活動が停滞すれば金需要も減少するはずだが、皮肉にも経済不安は金価格を上昇させる要因となってしまいました。
2016年、英国のEU離脱決定は市場に大きな衝撃を与え、金価格は一時1オンスあたり1,370ドルまで急騰しました。
EU離脱による経済への影響懸念が、投資家を安全資産である金へ誘導したのです。
2017年、トランプ米大統領の誕生は、米国の保護主義政策への懸念を招き、金価格は上昇基調を継続した。
また、北朝鮮問題の緊迫化も金価格を支える要因となりました。
2018年、米中貿易摩擦が激化し、世界経済の先行き不透明感が高まりました。
これを受けて金価格は再び上昇し、1オンスあたり1,300ドル台に乗りました。
2019年末から2020年にかけて発生した新型コロナウイルス感染症の世界的大流行は、世界経済に甚大な打撃を与えました。
経済活動の停滞や金融市場の混乱を背景に、金価格は史上最高値となる1オンスあたり2,000ドルを超えました。
2020年11月に行われた米大統領選挙は、金価格の行方に大きな影響を与えました。
民主党のバイデン候補が勝利した場合、財政出動の拡大によるインフレ懸念から金価格が上昇する可能性が指摘されていました。
2021年、米連邦準備制度理事会(FRB)は金融緩和策を継続し、金価格は上昇傾向を維持しました。
低金利環境下では、金利収入の少ない金利資産よりも、金のような無利息資産が魅力的に映ります。
2022年2月、ロシアによるウクライナ侵攻は世界に新たな地政学的リスクをもたらし、金価格は1オンスあたり2,000ドル台まで急騰します。
地政学的リスクの高まりは、投資家を安全資産である金へ誘導しました。
2023年3月、金価格は史上最高値となる1オンスあたり2,078.4ドルを更新しました。
記録的なインフレ懸念が、金価格を押し上げました。
インフレは、金のように実質的な価値を保つ資産への投資を促進します。
2024年6月現在、金価格は1オンスあたり2,500ドル台後半と非常に高くなっております。
史上最高値を更新したのは、2024年5月21日の13,477円/1gです。
現在は13000-12000円/1gの間を行ったり来たりしており、今後の相場にも注目が集まります。
ここ10年で見ると、こんなにも金相場が高かったことはなく、今がまさに売り時ということがわかるでしょう。
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