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目次
カルティエとは ― 宝飾ブランドを超えた時計史の名門
カルティエ(Cartier)は1847年、フランス・パリでルイ=フランソワ・カルティエによって創業された。
「王の宝石商、宝石商の王」と称されるほど、王侯貴族に愛されてきたメゾンとして知られている。
カルティエの特徴は、単なる高級宝飾ブランドに留まらず、
腕時計の歴史そのものを切り拓いてきた存在であることだ。
多くの時計ブランドが懐中時計から発展したのに対し、カルティエは早い段階から
「腕に着ける時計」の可能性を追求してきた。
その象徴的存在が「サントス」である。
カルティエ サントスの誕生 ― 世界初の本格的腕時計
サントスは1904年、カルティエと飛行家アルベルト・サントス=デュモンとの交流から誕生した。
当時、時計といえば懐中時計が主流だったが、飛行機を操縦するサントス=デュモンにとって、
飛行中に懐中時計を取り出すのは現実的ではなかった。
そこでルイ・カルティエは、
視認性が高く、腕に固定できる時計を設計する。
こうして誕生したサントスは、現在まで続くカルティエのデザインコードをすでに備えていた。
- スクエアケース
- ベゼルに打たれたビス(ネジ)
- ローマンインデックス
- レイルウェイミニッツトラック
サントスは単なる実用品に留まらず、
腕時計を男性の装身具として成立させた革命的モデルだったと言える。
サントスの進化とデザインコード
サントスは誕生以降、時代に合わせて進化を続けてきた。
1978年には「サントス ドゥ カルティエ」が登場し、
ラグジュアリースポーツウォッチの先駆け的存在となる。
- ステンレス×ゴールドのコンビネーション
- ビスを強調した工業的デザイン
サントスの魅力は、
エレガンスと力強さが共存するデザインにある。
その流れの中で、異彩を放つ存在が「サントス オクタゴン」だ。
サントス オクタゴンとは ― 80〜90年代を映す異端児

●ブランド:Cartier カルティエ
●モデル:サントスオクタゴンLM
●タイプ:レディース
●型番:W2001583
●ムーヴメント:クォーツ
サントス オクタゴンは、1980年代後半から1990年代にかけて登場したモデルで、
その名の通り八角形(オクタゴン)ケースを採用している。
従来のサントスはスクエアケースが基本だったが、オクタゴンでは、
よりシャープで建築的な印象が強められている。
- 八角形ケースデザイン
- より強調されたベゼルのビス
- 直線を活かした都会的フォルム
この時代は、ロイヤルオークやノーチラスなど、
ラグジュアリースポーツウォッチが成熟した時代でもある。
サントス オクタゴンは、カルティエなりの解釈でその潮流に応えたモデルと言える。
サントス オクタゴンの魅力と評価
サントス オクタゴンは、現在のカルティエの現行ラインには存在しない。
そのためヴィンテージ市場では「知る人ぞ知るサントス」として扱われている。
- 他のサントスとは明確に異なる個性
- 80〜90年代らしいエッジの効いたデザイン
- ヴィンテージカルティエの中では比較的手に取りやすい価格帯
一方で、サイズ感や防水性能などは現代基準では控えめであり、
実用性よりもデザイン性を楽しむ時計としての魅力が強い。
まとめ ― サントス、そしてオクタゴンが語るカルティエの哲学
カルティエのサントスは、腕時計の歴史そのものを形作った存在である。
そしてサントス オクタゴンは、そのアイコンを時代の感性で再解釈したモデルだ。
流行に寄り添いながらも、決してカルティエらしさを失わない。
その姿勢こそが、カルティエが今なお特別な存在であり続ける理由なのだろう。
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